花粉症が軽くなった理由を考えてみる
僕が花粉症になったのは18年前、高校受験の真っ最中の事だった。*1
中学卒業間近の3月、勉強が嫌いになって成績が暴落し、担任の先生からも志望校は無理だと言われる中、まるで追い打ちをかけるかのように襲いかかってきた苦しみ。鼻がかゆくて鼻水が止まらない。目がかゆくて涙が止まらない。ティッシュでこすりすぎて皮膚を痛めてしまい、床屋で顔に塗られた泡が痛くて叫びそうになった。
それ以降、この苦しみを減らすために、様々な方法を試してきた。
- マスク
- 発症した当時は、まだ花粉症向けのマスクが開発されていなかったと思う。昔ながらの普通のマスクは全くと言っていいほど効き目が無かった。しかも熱くて蒸れる上に息苦しくて取り外してしまうことも多かった。それと比べて最近のマスクの高性能ぶりは感動すら覚える。
- 飲み薬
- いくつか試してみたが、少しは効き目があるかもしれないと思える程度だった。何を飲んだのかは覚えていない。
- 注射
- これは最も即効性があった思う。しかし注射針が苦手なので、大学受験の時だけだったと思う。
- 目薬
- 花粉症専門の物を選んだ。それなりに効き目がある。
- 目を洗う薬
- カップで目を洗うタイプが使っていて楽しい。効き目もあるように思える。ただし防腐剤が入っている物を長時間使用すると目に悪いらしい。
- 鼻うがい
- 生理食塩水を鼻から喉へ通す。効き目は大きい。最初は難しいけど慣れると楽しい。おすすめ。
- 甜茶
- 飲むと一時的にかゆみがおさまる。銘柄は決めていないが、味が良いものが効果が高いように思える。つまり高品質の物か。
これらは有効な手段ではあるが、抜本的な解決策ではない。怠ると苦しみが再発する。何もしなくても平気だったあの頃に戻りたい。
そして目指したのは、
体質改善による完治。
選んだ手段は、
食事療法。
実践してから5年が経過したが、完治ではないにせよ成果は出ている。今年も目と鼻がほんの少しかゆいが、あの苦しみとは比べものにならないほど楽だ。この状態が3年ほど続いている。
では、取り組んできたことを以下に書き残そう。
- 自炊
- 食事はなるべく自分で作る。最初は食費を抑えるために始めたのだが、食材が肉体に与える影響について深く考えるきっかけとなった。食品添加物を避ける方法としては最も有効。そして、おいしい食材が心身に与える影響は大きい。3年も続ければ、おいしい食材を見抜く方法が分かるようになる。
- 玄米食
- そもそもは花粉症対策ではなく総合的な健康のために始めた。玄米が体に良いことは周知の事実だと思うので、ここでは効能については触れない。玄米が炊ける炊飯器もしくは圧力鍋が必要。
- 野菜選び
- 農薬や化学肥料を使わない野菜を売っているお店を見つけたので、いつもそこで買っている。化学物質の健康への影響を論じるのは余所に任せよう。言いたいことは「うまい」の一言に尽きる。野菜がおいしいと食事が楽しくなる。ただし虫食い穴を許容できる人じゃないと無理かも。
- 水選び
- 水道水はまずいし体に悪そうなので、水を買っている。10リットル100円。
- 魚を多く食べる
- 魚に含まれるDHAがアレルギーに効くという。そして福岡県は海が近いので魚がおいしい。
- 化学調味料を使わない
- 味の素などに代表される化学調味料は滅多に使わなくなった。基本のさしすせそ(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)で大半をまかなえる。サラダのドレッシングも自作している。
- 外食に気をつける
- 安いファミレスやファストフードを避ける。これらは安さと早さと均質さを実現するために、科学的に手を加えられた食材を多用しており、自然な状態からはかけ離れている。少々高くても、味にばらつきがあっても、手作りしている店を選んでいる。
以上の方法は、効き目が現れるまで何ヶ月もかかるし、一人暮らしの都会人には難しいかもしれないが、長期的に考えたら最も良い方法だと思う。ひとまず、玄米食から始めてみてはいかがだろうか。高い炊飯器で炊いた玄米は実においしい。圧力鍋だとさらにおいしい。
また、化学物質の話だけではなく、良く笑ったり、うれしかったり、おいしいものを食べたりすると、免疫力も上がるという。そうなれるように心がけている。
こういうことを書いていると、いつも「都会での生活を捨てなきゃ真の健康は手に入らない」みたいな話になってしまう。でもそれはきっと事実だと思うし、少なくとも僕は都会に住みながら心身共に健康でいるための方法を知らない。
記事修正
甜茶の部分を追加しました。
*1:今、逆算してみてびっくり。あれから倍以上も生きているのね。まったく自覚がない。