折尾駅にて

ちょうど通学ラッシュと重なる。どう考えても患者のトラウマを刺激するシチュエーションなのだが、なんとか持ちこたえてくれた。
待合席に座った時に、患者が一言。「私が思っていた世間と違う」
そうだ。目が合ったからといって殴られるわけでもないし、汚いものを見るような目で見られることもない。嘲笑されるわけでもない。「お前なんか町を歩くな。死ね」と言われるわけもない。昔と今とでは状況が違うのだ。