業界の未来を考えるということ

富野御大、やっぱりこの人はすごい。もうすぐ70歳になるというのに戦い続けている。

「慣れたら死ぬぞ」---富野 由悠季氏,電子ゲーム開発者に語る

アニメ業界をリードしてきた男からの、ゲーム業界への叱咤激励。耳が痛いことをいっぱい言われるけど、これは耳を傾けるべし。ゲームの未来のために。
以下、ちょっとだけ抜粋。

「ゲームの一番の根本はどこにあるか?」。一瞬止まり,すぐに続ける。「僕にとってはゲームは悪。日常生活を支えている行為ではないからです。エネルギーを消費しているだけだから。ハードウエアを売ること自体が悪」

 いくらかの笑いと,いくらかの疑問に包まれた会場の反応を確認してから,富野氏は続ける。「これはあまり冗談ごとではありません。今後これから,死ぬまでの40年50年を考えなければいけない。整合性を持って,『悪ではない,善とはいえないけど気晴らしになるんだよ』そういうゲームを考えなきゃいけない。

 「(今のゲームは)人が何のために,ゲームごと,遊びごとをするのかという部分に触っていない。大宅壮一がかつてテレビを見過ぎる日本人を『一億総白痴化』と呼んだ。ゲームの拡大のしかたを考えれば,30億,40億の人を総白痴化する行為にしかなっていない。30億の人間の時間を無駄に消費させていれば,生産活動は止まる。そういう地球を滅ぼす手助けをしている。『私が関与しているゲームの仕事はそうではない』そういいきれるゲームを作ってほしい」