鬱の新療法

 狙う効果は昔からある電気ショック療法(ECT)と同じだが、電流がどこを流れるか分からずショックも大きいECTと違い、磁力で脳内にピンポイントで弱電流を発生させるらしい。

「磁力線が脳に入ると、弱い電流が発生する。この電流によって神経細胞の脱分極が起き、重いうつ状態の患者の『気分の回路』にスイッチが入る」

「電気ショック治療というと、映画『カッコーの巣の上で』のジャック・ニコルソンを思い出すかもしれないが、この治療法ではあんなひどいことにはならない。これは入院も不要で、30分ですむ簡単な治療方法だ。しかも認知レベルへの影響や全身への大きな副作用もない」

ただし、この治療法に問題がないわけではない、とオリアドン医師は警告する。記憶が失われた例は今のところないが、治療後に軽い頭痛や目まいを訴える人がおり、また、施術者が脳の特定の部位に刺激を与えすぎてしまうと、急に発作が起こる場合があると指摘している。

とのこと。
 気になる点は、磁力が患部以外に与える影響。