腫瘍とあわびと人形と

母は私のことを「頭が悪い」とみんなに言う。
父は私のことを「こんな情けないお前をここまで育ててやったのに」と言う。
両親はいつも私を駄目だと言う。だから私は駄目な人間だ。
両親が私を責めるのは、駄目な私のせいだ。
それなのに、最近、いろいろな人が私のことを「駄目じゃない」と言う。
でも私は、誰からも蔑まれる最低な人間であるべきだ。
そうでなくてはいけない。だってお父さんもお母さんもおじいちゃんも学校の先生もクラスメートも、みんなそう言ったから。
でも今日は、駄目な部分が見つからない。
私は最低な駄目人間でなくてはならないのに。
だから、
死ななきゃ。

以上、真面目で思いやりがあって良く働く女の言葉。
第二次世界大戦が大好きなのが玉に瑕だ。たまにきず。